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今回ご紹介するのは
『ミステリと言う勿れ』(ミステリというなかれ)
田村由美
です
月刊フラワーズにて連載中の漫画で、第12回マンガ大賞にて惜しくも大賞は逃したものの、2位に輝いたことで話題沸騰中の作品です。
これまでに相当なパターンのミステリー作品を読んできましたが、既視感ゼロの展開からの主人公の言葉に、思わず唸ってしまいました。

少女漫画なんやな

ぜひ手にとって頂きたい漫画です
「ミステリと言う勿れ」はどんな漫画?
* 児童虐待やジェンダーバイアスなどの社会風刺が取り上げられている
* いつも事件に巻き込まれる主人公が、言葉で事件を読み解く
* セリフが多く、活字好きの人にもオススメ
* 菅田将暉さん主演でテレビドラマ化
* 雑学が学べる
この本の評判をきいて、らくだも「どれどれ犯人を当ててやるか」なんて、意気込みながら読み始めたんです。
ところが、”犯人当て”どころではありませんでした。
見たこともない個性をもつ主人公「久能 整」の言葉がグサグサ刺さってくるんです。
そうです。
この漫画の真骨頂とも言えるのが、主人公「久能 整」の会話劇なんです。
あなたもきっと彼の「言葉の」魅力にハマること間違いなしです。
「久能 整」の言葉
主人公の久能 整(くのう ととのう)は、ちょっと変わった大学生。どんな場面でも自分が感じたこと、思い出したことを口に出してしまいます。
ネット上では、知り合いにこんな人がいたら近づきたくないとか、友達にはなれないとか厳しい声が多いですが、優しい心で事件に向き合う姿は、とても誠実で魅力的です。
「あのう‥‥‥僕は常々思ってるんですが」と整くんが口を開くとき。
何が起こるか、その目でお確かめください。
どうして人を殺してはいけないか?
どうして人を殺してはいけないか?と問われたら、あなたなら何と答えますか
- 自分が殺されたくないから?
- 罪になるから?
- 残された人が悲しむから?
- 法律で決まっているから?
この問いに整くんの答えは
人を殺しちゃいけないってことはないんです。
秩序のある平和で安定した社会を作るために、便宜上そうなってるだけです。だって、今は殺しちゃいけないってことに、まぁなってますけど、一たび戦時下となればいきなりOKになるんですよ。それどころか、たくさん殺した方が誉められるって状況になる。
そんな二枚舌で語られるような適当な話なんですよ。自国では殺しちゃダメでも、他人の国には空爆OKの人たちもいる。
僕はそういう人たちは、子供になんて説明してるんだろうと興味があります。


犯罪者なら殺してもよいとするのも、矛盾をはらんでいますよね。
人それぞれの倫理観や宗教観やナショナリズムによって、さまざまな考え方が存在する問題ですが、よく見かける答えとは一線を画す整くんの答えには、考えさせられるものがあります。
どうしていじめられてる方が逃げなきゃならないんでしょう
いじめられていた過去をもつ青年が、過去の思いを吐露します。
「逃げていいよって、誰も言ってくれなかった。逃げちゃいけなかった。学校も休めなかった。逃げたかった。逃げたかった。逃げたかった!」
そんな青年に、整君がかけた言葉です。
欧米の一部では、いじめてる方を病んでると判断するそうです。
いじめなきゃいられないほど病んでいる。だから隔離してカウンセリングを受けさせて、癒すべきと考える。日本は逆です。
いじめられてる子をなんとかケアしよう、カウンセリングを受けさせよう、逃げる場を与えよう。
でも逃げるのってリスクが大きい。学校にもいけなくなって損ばかりする。病んでたり、迷惑だったり、恥ずかしくて、問題があるのはいじめてる方なのに。
親や先生に「あいつにいじめられたよ」「あいつ病んでるかもしれないから、カウンセリング受けさせてやって」
隠さずに、そう簡単に言えるようになればいい。
現在「いじめ防止対策推進法」により、加害生徒を別の部屋で授業をうけさせる等の対策はとられています。
整くんの言うように、いじめられたことを当然のように親や先生に伝えられるのが当たり前になるには、何が必要なのでしょうか。
子供って乾く前のセメントみたいなんですって
大人のケンカを見た、幼い子供に対して整くんは「大丈夫?怖かったよね、ごめんね。今のお芝居だから」
「怖くないよ、なんにも怖くないから」と風船を手渡します。
そんな行動を言い訳するように一言。
子供って乾く前のセメントみたいなんですって。
落としたものの形が、そのまま跡になって残るんですよ。
そして幼い子供たちが巻き起こす事件の後でも、一言。
僕、今回難しいなと思いました。
実際、子供たちと接してとても怖くなったんです。
僕も知らないうちに、全く悪気なく子供たちのセメントに何かを落とすことがあるんだろうな‥‥‥って。
なかなか怖いです。


ちなみに、この言葉は、
アメリカの児童心理学者、ハイム・G・ギノットの言葉だそうです。
人は病に負けたから死ぬんじゃないです
入院した病院で、隣のベッドにいた老人が言った”闘病”という言葉に整くんが語ります。
僕、ずっと疑問に思ってました。どうして”闘病”っていうんだろう。
”闘う”と言うから勝ち負けがつく。
例えば有名人が亡くなった時、報道ではよくこう言います。
”病には勝てず” ”病気に負けて” ”闘病の末、力尽きて”
どうして、亡くなった人を鞭打つ言葉を無神経に使うんだろう。
負けたから死ぬんですか。勝とうと思えば勝てたのに、努力が足りず負けたから死ぬんですか。
そんなことない。僕ならそう言われたくない。勝ち負けがあるとしたら、お医者さんとか医療ですよ。その時点の医療が負けるんです。あなたが負けるんじゃない。そうでしょう?
闘いじゃない。治療なんですから。
人は病に負けたから死ぬんじゃないです。


何ものにも負けた訳ではありません
菅田将暉さん主演でテレビドラマの放送が決定

フジテレビ系列にて「ミステリと言う勿れ」が実写ドラマ化。2022年1月からスタート。
主役の「久能 整」役に菅田将暉さんということで、早くも話題となっていますね。
Episode 1 の「容疑者は一人だけ」が撮影されている写真から始まり、ポロポロといろんな撮影風景がツイートされています。直近では温室らしき場所での撮影風景もあり、「我路」や「ライカ」のキャスティングも噂になっているようです。
公式twitterでは、続々と出演者の名前が発表されており、年内は要チェックですね。
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