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意識不明の時に三人の女が“お迎え”に来たというもので、一人目と二人目は亡くなった親族、だが三人目は誰なのか分からないという。
その後、「とんでもない正体が分かった」「三人目の女が、先生のところに現れませんように」という不気味な言葉を残して連絡は途切れた……。
いったい三人目の女とは誰なのか?
連続する不審死は、その女が関わっているのか?
とてつもない絶望と衝撃に襲われるラストまでページを捲る手が止まらない、精緻にして大胆な長編ミステリ!
この宣伝文句を読んで、どれどれと読みはじめたら最後。
まんまと一気読みしてしまったので、ご紹介します。
『フシギ』 真梨幸子
です。

苦手やねんな〜、そういうの

『フシギ』はどんな本?

二度読み必至の衝撃作!!
帯にしか書かれていないワードですが、「二度読み必至の衝撃作!!」とあります。


こないだも玄関で
”詐欺除けの壺” を、セールスマンに買わされとったやないか

もう安心です

『フシギ』のキーワード
この物語は7つの章で構成されていますが、各章にまつわるストーリーがどれも印象的なんです。
それぞれの章で登場するキーワードが、どれもこれも気になるというか、そそられるワード満載なんです。
章のタイトル | 気になるキーワード |
マンションM | 事故物件・蠱毒 |
トライアングル | 臨死体験・死者からのメール |
キンソクチ | 狐塚・犬神 |
イキリョウ | 生き霊・霊能者 |
チュウオウセン | 母娘の確執・霊能者 |
ジンモウ | 骨噛み・拝み屋 |
エニシ | アジア風邪 |

”狐塚”とか不気味な響きやわ

”臨死体験”もなかなかのエグさですよ

それより ”廃墟のカピバラ” がゾッとしたわ

『フシギ』のあらすじ

作家である私に依頼をしてきた編集者が、マンションの取材中に”曰く付き”の部屋から転落死した。
だが2ヶ月経ったある日、突然死んだはずの編集者からメールが届き始める。
淡々としたメールの内容が、次第に不気味な内容へと変わってゆくことに恐怖を感じながらも連載を続ける中、周囲で不審な死が続発する。
事態を不気味に感じた私は、編集者の一人に紹介された霊能者のカウンセリングを受ける。
だが、霊能者の意外な言葉を皮切りに、私は恐ろしい真実に迫ってゆく。
らくだの感想

真梨幸子さんといえば、やはり代表作といわれる「殺人鬼フジコの衝動」でしょうか。タイトルからして興味をそそられた方も多いようです。
らくだも初めて読んだ真梨幸子さんの作品は「殺人鬼フジコの衝動」でした。
数あるレビューの中には、「不快だ」「グロい」「読んでて息苦しい」などと真梨幸子さんの筆力を称えるものも多くみられ、非常に高評価の作品でしたが、らくだは本作「フシギ」の方が面白く感じました。
各章が不気味なメールで紡がれ、着信音がなる都度、読者を恐怖させられる構成はお見事です。
「三人目の女」が何者なのか、ぜひあなた自身で確かめてください。もちろんあなたの身の安全は保証できませんけどね。