この記事は広告を含みます
本屋大賞の発表は4月に行われていますが、会場である明治記念館に集結したのは500人ものカメラを掲げたマスコミ関係者……
ではなく、全国から集まった書店員さんたちです
今までにありそうで無かった、本屋大賞の規格外のコンセプトが今注目されています
一体、一般的な文芸賞とどこが違うのでしょう?
全国書店員が選んだいちばん! 売りたい本

そうなんです!本屋大賞の要とも言える、今までにありそうでなかったシステムが
全国の書店員の投票により、いちばん売りたい本ナンバーワンを決めるというものです
ノミネート作品も含め、大賞に輝いた本は全国の書店で、大々的にエンド大陳列で販売を促進されます
その結果、一年間をかけてモンスター級に売れるんですね
まさに、”面白かったから他の人にも読んで欲しい”という想いが集まったら、こうなったという賞なんです
ところが、地方書店にはお祭り騒ぎに興じてばかりはいられない、厳しい問題があるようです
地方書店を取り巻く現状

らくだ自身は、月に一度くらい近所の書店へ足を運びますが、やはり活気がなくなってきている事を実感します
電子書籍利用者の増加もさることながら、ネット通販の普及により、書店に足を運ぶ人は年々減少しているようです
スマホゲームやスマホ弄りも、活字離れを加速させている一因でしょう
さらに、版元主導の配本システムも、中小書店にとっては足枷となっている問題もあるようです
全国的に閉店する書店が増加しているとは聞いていますが、もし自分の近所の書店がいずれ閉店するとしたら
なんとか、今のうちに閉店を回避できないものかと考えてしまいます




将来の書店スタイル

2010年に「天地明察」で本屋大賞を受賞された冲方丁さんがおっしゃったコメントです
「文芸賞だと文芸業界が盛り上がるだけですけど、本屋大賞の場合は書店さんが核になっているせいか、ありとあらゆる文芸業界外の映像業界、アニメ業界、漫画業界にも盛り上がりの伝播がすごいんですね」とコメントされていました
確かに過去の受賞作やノミネート作の映画化、ドラマ化、漫画化、アニメ化、舞台化、ラジオドラマ化と激しくメディア化されています
この底なしのエネルギーを、なんとか全国の書店へと還元できるシステムがあれば、地方の書店にも元気を取り戻せないでしょうか
あのホリエモンさんが、興味深い話をされていました
まずは、なんといってもライブ体験ができるのが書店の一番良い所だ。私も、書店営業をしているのにもかかわらず、たくさんの魅力的な本に出合うことができ、思わず購入することは多々ある。いちはやくデジタル化が進行した音楽業界がライブイベントでマネタイズしているように、文字コンテンツも急速にこれからデジタル化が進行していくわけで、その読者と著者を結ぶ場としての書店には大きなニーズがでてくる。
トラディショナルな著者講演会・サイン会のようなものからもっと進化させて例えばソーシャルメディアを通じて集まってきた人たちを、併設するカフェでの読書会に招いたり、著者も参加してディスカッションをしたりという具合だ。
また、これはすでに複数の書店で計画されているようであるが、本を通じた出会いの場の提供というのも考えられる。今でこそ深夜まで営業する書店が増えてきているが、まだまだ少数派にすぎない。夜の営業時間を遊ばせておくのはもったいない。
そこで深夜はもっとカジュアルに酒類を提供しながら座り読みができるバーなんてのも面白いし、街コン的に男女が集まる会というのもいい。何しろ居酒屋に集まるよりも安心感があるし、共通のテーマで話ができるということでより盛り上がるかもしれない。
ヴィレッジヴァンガードに代表される、雑貨を取りそろえている書店も面白い。本がラインアップに加わることで文化的な香りがしてくる。TSUTAYAがコラボしている佐賀県の武雄市図書館のようにレンタルスペースと販売スペースが共存している書店ももっと増えてもいい業態だろう。
確かに昔からTSUTAYAはビデオのレンタルと販売を共存させていたもんなあ……。なんなら古書もアマゾンのように一緒に扱ってしまえばいいと思う。新品も買い取り品も同じスペースで扱うのだ。
これまで考えられなかったような新しい業態が生まれてくることがイノベーションの萌芽だ。既存のビジネスモデルが限界を迎えてくることで生まれてくるビジネスモデルに期待したい。
非常に興味深いですね
座り読みができるBARで、同じカテゴリーのファンと話しながらお酒を飲めるなんて、素敵なスペースですね


この記事は広告を含みますマスコミが毎回盛り上がる文学賞として、誰もが聞いたことのある芥川賞と直木賞創設から数えて161回にもなる歴史ある両賞ですが、いったいどのような賞なのでしょうか?両賞設立のきっかけ[…]
本屋大賞がつなぐ絆
冒頭でも書きましたが、本屋大賞の発表の場である明治記念館には全国の書店員さんが集結します
そこで書店員さん達がしていることとして、よく聞くのがコネクション作りですね
遠く離れた書店同士で親交をもつことが、大きな意義をもつそうです
当日の強烈な会場の情熱を受け、書店へ戻る書店員さん達がその熱量を維持してゆけるのは、互いに親交のある書店員さん達の存在だそうです
そういったネットワークはSNSの中でも広がり、書店員さん達の活気の源となっているそうです
本屋大賞の情熱が溢れる書店へ、ぜひ!足を運んでみてください